NHKドラマ10「マドンナ・ヴェルデ」を観て考えてみた

 子宮を摘出して子供が産めなくなった女性医師。
 彼女は、実の母親に「わたしの子を産んでくれない?」と頼む。
 代理母出産は、日本では原則禁止とされている。
 しかし、母は娘の依頼に同意する。

http://www.nhk.or.jp/drama/madonna/


・この「難しい問題」を取り上げた海堂尊さんの2つの小説をドラマ化したNHKドラマ「マドンナ・ヴェルデは、視聴者に考える機会を提供してくれてとても良いと思います。
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代理母出産だけでなく、臓器移植、脳死尊厳死、死刑制度、クローン開発など世の中には「命」についての「難しい問題」が沢山あります。世間ではこういった問題を「いや〜難しい問題ですね。」で済ましてしまい、それ以上考えることを避けてしまう風潮が少なからずあるのではないか思います。確かに、当時者になってみないと真剣に考えないのかもしれません。
・しかし、当事者になってる人も、そうでない人も一緒になって皆で考えていくことが大切だと思います。なぜならこうした難しい問題は、人類全体で考えていくべき問題だからだと思うからです。医療技術の進歩によって、延命治療、代理母出産などが可能になりました。人間は命を延ばしたり、誕生させること、言い換えればある程度命をコンントロールできるようになりました。個々の難しい問題を考えていく前提として、そもそも人間が命をコントロールして良いものなのか?について、皆で議論する必要があると思うのです。


・女性が子供が産めなくなってしまった場合、昔ならそこであきらめていた。子供を産みたいという欲求は、抑えたり、無くしたりするしかなかった。しかし、現代では医療技術の進歩によって子供を産むことが可能となった。そうなると欲求は抑えきれなくなって、産みたいという気持ちが大きくなっていくものだと思います。
・私は、こうした気持ちを尊重したいと思います。なぜなら「自分の子供を産みたい」というのは、人間としてごく自然な欲求だと思うからです。


・しかし、代理母出産という方法については全面的に賛成とは言えないです。なぜなら第三者が介在する点で、不自然な方法だと思うからです。命の誕生という自然なことを不自然な方法で行うのだから、いくつかの問題が発生するのではないかと予想されます。
→例えば、貧しい女性がお金のために母体を提供するようになってしまうのではないか? 代理母が自分の子供だと主張して子供の引き渡しを拒否しないか?(ベビーM事件)などが考えられます。こうした問題をどう解決・防止していくのか十分に議論していくことが大切だと思います。


・このドラマを観て、初めて代理母出産について考えるようになりました。この問題について、まだまだ知らないことが沢山ありますので、自分なりに調べていこうと思います。