●映画『幸せの経済学』を見た
昨日、名古屋市で『幸せの経済学』の上映会に参加してきました。
「人々は、これからどのように生きていくべきか?」についてのヒントが、68分の映像に凝縮されていました。
↓予告編です。これだけでも十分にメッセージが伝わってきます。
この映画では、現在のグローバリゼーションの流れを批判し、ローカライゼーション(ローカル化)を推奨しています。
なぜグローバリゼーションではダメなのか?について、8つの項目に分けて理由を説明してくれています。「グローバリゼーションは人を不幸にする」「グローバリゼーションは自然資源を浪費する」「グローバリゼーションは大企業へのばらまき」など。
この映画の主な舞台はインドのラダックという地域。援助の名のもとに先進国の政府、国際企業が道路建設などで参入し、西洋文化をどんどん輸出した。そのおかげで現地の人たちは、「自分たちの文化は劣っている」と感じるようになる。競争社会になって、貧富の差ができ、社会が分断してしまう。これもグローバリゼーションが原因だと言っています。
映画の前半は、このように「グローバリゼーション」「国際的な大企業の活動」「それをサポートする政府」らを痛烈に批判しています。
これだけでは、なんだか暗い映画で終わってしまいます。しかし映画の後半では、未来を幸せにしていくために、ローカライゼージョン(ローカル化)していこう!という素敵な提案があります。
たとえば、食べ物は、莫大な燃料を使って運ばれる海外の輸入品を食べるのではなく、「地元で作られたものを食べる=地産地消」。そうすれば石油などのエネルギーを沢山使わずにすむし、地元の農地では雇用も発生する。
また、エネルギーについては、「地域ごとに必要な規模だけ発電して使う」。そうすれば、大規模な発電所や送電線を作る必要がなくなる。
埼玉県小川町の「生ゴミの資源化」の取り組みについても紹介されています。
このようにローカライゼーションを進めていくことで、消滅してしまった、または消滅しつつある「人と人とのつながり」「人と自然とのつながり」を取り戻そう。そうすることで人は幸せになることができる。というのがこの映画のメッセージであると私は解釈しました。
●これまで、グローバル化は良くないことだと、なんとなく思っていましたが、この映画を見て、それが確信に変わりました。これだけ具体的にグローバル化を批判し、批判するだけでなく具体的な提案をしている映像を初めて見ました。
●確かに、子供の頃(30年くらい前)は、マックやデニーズなどの海外企業のチェーン店など近所には無かったし、国内企業にしてもダイエーやイオンのような大型スーパーは無かったし、ましてやコンビニなどありませんでした。
外食や買い物をする時は、いつも近所の個人経営の商店でした。そこでは、店主との会話があったし、客どうしの会話もありました。私も当時の大人もそういう生活で不自由はなかったし、幸せだったと思います。
一人でも多くの人にこの映画を見て、グローバリゼーションとローカライゼーションについて考えてもらえると良いと思います。