月9が面白すぎる 第6話【半年後】

『大切なことはすべて君が教えてくれた』第6話も見どころが沢山ありました。


第5話で前半の山場を迎え、今回は少し「中だるみ」となるか?と思いきや、
ますます話が深くなってきました。
登場人物が、本音で語るようになっています。


●体育館 バスケ部の練習
夏実ちゃん大好き平岡君が、練習に出てきたひかりを見て、
「よく平気な顔して出てこられるなっ!お前のせいやろっ!」
と責めます。


その後、平岡君から「なんで、佐伯のことかばうの?」と聞かれ、
夏実「あなたがってくれたから、もういいと思えたの。」
  「それでちゃんと教師に戻れた。ありがとう。」

→自分の言いたいことを、他人が代弁してくれたことは、
 誰でも一度は経験があるかと思います。
 周りの人が助けてくれるということは、本当にありがたいことです。
 そういう自分の状況をちゃんと客観的に分析できている夏実は大人だと思います。


●校舎外の階段 中西先生と望未
なんで、先生が生徒を好きになってはいけないの?という問いに対して、
「誰か一人を主観的に見るようなったら、それで教師は失格なんだ」
「そんなの、建前でしょう?誰だって好き嫌いはあるよ!」
「そりゃそうさ。 その最終ラインが恋愛感情なんだ」


笑顔になった望未
「中西は、私を特別視するけど、恋愛感情は無いもんなっ!」


「おいおい」とうれしそうな中西先生。


→教師と生徒が本気でぶつかりあえば、
 教師も生徒も一人の「人間」。
 そこに恋愛感情が生まれても不思議ではないと思います。
 ただ、「教育者」として超えてはいけない一線があるということなのでしょう。
 「本音」でいくか、「建前」でいくかのジレンマ
 だからこうしてドラマの題材にもなるのでしょうね。


 それにしても先生と、こんな深い話ができる望未がうらやましいです。
 自分が、高校生のとき、こんな風に先生と話はしなかったなぁ。


●柏木酒店 修二と兄孝一
「期待にこ応え続けることは、しんどい」と修二がポツリ

それに対して、孝一が言う
「お前さあ、半年、地味役に回ったくらいで、わかったような気になんなよ。」
「キツイんだよ。マジで.....期待されないっつうのは、キツイんだよ」
羨ましかったよ、お前が。」
「お前さあ、学校戻れっ」


→兄の本音を聞いた修二は、少し驚いた様子。
 孝一は、初めての挫折を経験する修二を半年も見てきて、
 修二に対する嫉妬も薄れ、
 素直に自分の気持ちを言えるようになったのでしょう。
 
 人との係わりにおいて、
 かっこつけようと無理しないで、時には自分の弱さを見せる。
 そうしないと、相手も本音で接してくれないのかもしれないですね。


●夜の交差点 修二とひかり
半年ぶりに再開して夜道を話しながら歩いていると、
突然、ひかりが横断歩道を走ってわたり、叫ぶように話し出す。


ひかり「先生は戻れるっ。戻れる場所があるし、みんな先生を待ってる。」
修二「きみはっ?」
ひかり「私はいいの!誰も待ってない!」
   「でも、ずっとそうだったから平気なの。」
   「先生帰って。誰かそばにいると、期待しちゃうの。」
   「だから.....一人のほうが楽。」

→お腹から力強くセリフを話す、武井咲さんに思わず、感動しました。
 修二の兄「孝一」と「ひかり」の境遇がダブります。
 「平気」とか「一人のほうが楽」とか言われると、気になってしまうのが人情。
 これが伏線となって、教室でのやりとりにつながって行きます。


●夕暮れの教室 修二とひかり
ひかりが、涙をこらえ、一所懸命に笑顔を作り、
「これで、本当に....サヨナラだね、せんせい?」


ひかりを一人にしないために学校に戻ってきた。と今、悟った修二が、
「僕は毎日、学校で君を待つよ。」と言う。


→修二は、ひかりを「特別視」することを宣言します。
 ひかりとしては、「うれしい」「でも期待しちゃいけない」など、
 いろんな感情が入り混じっていることでしょう。


 このシーンで終わらないのが、このドラマの面白さです。


●理科準備室 修二と夏実
お腹に子どもがいることを告げる夏実。
驚く修二。
ここで、夏実の正直な気持ちが、言葉になって次々と出てきます。

「私は、後悔してるよ。こんなふうにしかこの子の未来を考えてあげられなくて」
「ほんとは、修二と二人で産まれてくることを喜んであげたかった。」


「愛情ってやっぱり、どちらかが重すぎたらダメなのよ。」


「私が好きすぎたのかも。」
「自分が相手を思うのと同じくらい、相手も自分のことを思ってくれている。」
「そういうタイミングで一緒になるのが、結婚なのよね。たぶん」


「あたし...修二とは、もう一度出会いたい。」



→夏実は修二のことを、全く責めません。
 お互いの気持ちが、同じタイミングで盛り上がってするのが結婚。
 自分たちは、そうはならなかった。と冷静に分析する夏実。
 しかし、最後の最後に、「もう一度、出会いたい。」と素直な気持ちが...

 このシーンの夏実のセリフ
 ちょっと頑張り屋さんの女性の気持ちが、すごく上手に表現されていると思いました。
 脚本の安達さん、素晴らしいです。


 それにしても、ゆるせん!修二
 同じ日に2人の女性を泣かせやがって。まったく罪な男です。



修二は、夏実(+子供)とひかり すべてを幸せにできるのでしょうか?
第7話【求婚】もますます楽しみになってきました。